嫁さんと付き合っているとき、私は東京在住、嫁さんと娘は岩手県釜石市在住でした。結婚に伴い、嫁さんと娘を呼び寄せる形で埼玉に住むことにしました。娘は転校することになったわけですが、娘が転校についてどう思っていたかを、私がわかる範囲で書いてみましょう。

嬉しさの方が大きかった、らしい


娘に、私と嫁さんが結婚することと、結婚したら埼玉に住むことを伝えたのは結婚する3ヵ月前。2002年の年末でした。当時、娘は小学3年生。娘は喜んでくれました。それも、何の憂いもなく、ただ純粋に喜んでいるように見えました。私としては娘に転校という負担をかけるわけで、かなり大きな後ろめたさがありました。そして、たまらず聞きました。

「なあ、お前、転校すんの怖くないのか?」

「え、だって、結婚してくれるの嬉しいもん!」

多少は怖いはずだと思っていた私は、このストレートな反応が返ってきて驚きました。この言葉が本当に本当に本心だったのか、今となってはわかりません。娘が大きくなってからも一度聞いてみましたが、その時の細かな気持ちは、もう覚えていないようでした。ただとにかく嬉しかった、と言っていました。

嫁さんと付き合い始める時、嫁さんの「子供は幸せにする」という覚悟の強さを感じた私ですが、この時の娘の反応を見て、嫁さんに似ているなと思いました。腹が据わっているというか、腹の底から信じて突き進む、という感じ。娘のこの「強さ」を見て、きっとウチの家族はうまくいくはずだ、と安心することができました。今振り返ると、ウチの家族が幸せになれたのは、この嫁さんと娘の強さのおかげが大きいなあと思います。