連れ子だった娘が血縁上の父親について話した唯一のこと
ウチの嫁さんが前のダンナについて話したことがあるのは12年で4回だけでしたが、娘が前の父親について話したのは更に少なくて、1回だけです。
結婚の報告をした時に・・・
それは、婚姻届を出す3ヵ月ほど前。嫁さんの両親に、結婚することに決めた、という報告をした時のことです。私と嫁さんと、当時小学3年生だった娘と、嫁さんの両親の5人でコタツのまわりに座り、私が「結婚します。」と伝え、ばあちゃんが「わかったよ。おめでとう。」と言い、じいちゃんが「とーちゃんの言うこと、ちゃんと聞くんだぞ。」と娘に伝えたら、娘が言いました。
「あたし、前のお父さんのことよく覚えてないんだよな。どっかのスーパーの駐車場で手を繋いで歩いてたの。その場面しか覚えてない。」
と、ポツリと。
きっと、娘は娘で、前の父親に対してどう考えるべきなのか、どういう感情を持つのが普通なのか、色々な想いがうまく消化できなくてモヤモヤしていたんだと思います。
その場に居たみんな、何を言えばいいのかわからず、少し静まりかえりました。そして少しした後、私は「そっか・・・。」と言い、娘の頭をポンポンと叩きました
その後は一切言及なし
娘が前の父親について話したことがあるのは、これだけです。昔の記憶だけではなく、「どんな人だったんだろう」みたいなことも、私には言ったことがありません。嫁さんも、前のダンナのことはほとんど話したことがないです。私からも聞いてみたことがないので、結婚後の生活の中には前のダンナの話題はゼロです。
当時小学3年生だった娘も今は大学1年生になり、娘の中の、血縁上の父親に対する気持ちも色々と変化しているだろうと思います。ですが、それについて話したことはありません。子連れ結婚後の家庭運営としては前の父親が出てこない方がラクではあるのですが、「もしかしてタブー視して、喋りたいのにガマンしてたりしないだろうな?」と、継父としては若干不安なところもあります。情緒不安定なところも無くまっすぐに育っているように見えるので、まあ大丈夫だろうと思ってはいますが。
そんなわけで、ウチの場合は血縁上の父親が登場することがありませんでした。その分、家庭運営はラクだったと思います。