留守番電話がトラウマになったこと
子持ちの嫁さんと結婚したいと母に伝えた後、私と母とで激しいバトルになりました。このバトルは1年ほどで終焉を迎えましたが、その後も残ったトラウマがありました。留守番電話です。
留守番電話が恐怖になった
私は母親とのバトルが始まってしばらく経つと、母親を説得するのを半ばあきらめ、電話がかかってきても取らずに留守番電話にするようになっていました。でも、その留守番電話も結局は後で聞かなきゃいけないわけです。
母親からの電話が鳴って、携帯を操作して留守電にして、5分ほど気持ちを落ち着かせてから母親が入れたメッセージを聞きます。
「もしもし。」
「どうして電話取らないの。」
「こんなことされたら私、おかしくなっちゃうから。」
「私がおかしくなっちゃってもいいの?」
そんなメッセージばかりでした。
私は泣き落しに弱いというか、母が弱っている姿を見せつけられるのが本当に苦しかったです。こういう留守電を1週間に1度くらいづつ聞く生活がしばらく続きました。
そしてだんだんと苦しくなってきて、もう留守電は聞かずに消してしまうようになりました。でも、消したら消したで気になるんです。消すボタンを押す時も勇気がいるし、消した後もどんな内容だったんだろうと気になって眠れない、という感じになっていきました。
姉の仲介をきっかけに私と母親のバトルは終わりましたが、結婚してそれなりに生活が落ち着いた後も、留守番電話を聞く時の恐怖は残っていました。もう、母親から攻撃的な電話はかかってこないのに、です。完全にトラウマになっていました。
このトラウマが消えるまで、結婚後5~6年ほどかかりました。自分の親と喧嘩をするってのは、それだけ精神を削る行為なんだな、と強く感じました。