「よく子持ちの人と付き合えたね。勇気あるね。」と、私は何度も言われました。やっぱり壁があったのは確かですし、踏ん切りは必要だったと思います。ただ、私が今の嫁さんと付き合い始めるという決断ができたのは、私に少しの勇気があったからだけではありません。嫁さんを信頼できたからです。

私は「子供の次」だからこそ付き合い始めることができた

私と嫁さんが出会ってお互いを好きになり、まあ甘い時間を過ごしたわけですけど、その中でも娘のことが話題に出ることもありました。出会った最初の頃はまだ娘には会ってなかったので、「娘さんはどんな子?」と、私は少し聞いてみたんです。そしたら嫁さんは、何か決意に満ちた顔で、

「う~ん、女の子のくせに男の子っぽいかな。でも礼儀はちゃんとしてるよ。割と厳しく育ててるからね。」

と答えました。この答えと、その時の表情を見て、「ああ、この人とは付き合っても大丈夫だな」と感じました。なんというか、何があっても子供は立派に育てるっていう決意が見えた気がしたんです。

私としては嫁さんと付き合い始めるにあたって何が不安だったかといえば、「付き合って、うまくいかなくなって別れたとしたら、子供は不幸にならないか?」ということ。

嫁さんの言葉を聞いて、たぶん嫁さんは、彼氏である私よりも、子供の幸せを優先して人生を選択していくのだろうなと思いました。だから、逆に安心できたんです。もし私と付き合うことで子供を不幸にしそうになったら、嫁さんはたぶん私と別れるだろう。だから、私が子供に大きな不幸を与えてしまう心配はない。ちょっと情けない安心の仕方ですけど、それが当時学生だった私の正直な気持ちでした。

そして、その安心感とは別に、嫁さんを尊敬しました。子供を絶対に不幸にしないという決意。それが人生の目標になっているのだなと感じたんです。当時何も考えずにヘラヘラと学生生活を送っていた私にとって、そういう風に人生の目標が立っているという点はとても尊敬できました。一言でいえば「凛としている」という感じでしょうか。

逆に言えば、弱々しい感じの人だったら付き合うことはできなかったと思います。子持ちで無いなら、弱さは女性の魅力にもなるかもしれません。けど、子を持ち育てていくという経験を積んでもなお弱々しいばかりの人だったら、魅力は感じないでしょう。もちろん目一杯彼氏に甘える時間はあって良いと思いますが、「子供は必ずしっかり育てる」という決意が無い女性は、男性の目には魅力的に映らないと思います。

子持ちである人と付き合うことは、男性側から見れば間違いなく大きな壁です。でも、だからといって「子供のことは気にしないで、私と付き合って!」と言ったら、その時点で真剣に付き合う対象とは見られなくなるでしょう。「貴方が好き。でも、子供も大事。」と本音で思っていることが、子持ち女性が男性と付き合うための最低条件だと思います。