「あなたは子供の逃げ場になって」を守れなかったこと

私は妻と結婚した時に、妻からお願いされていたことがあります。それは、「私は娘を厳しく叱るから、あなたは娘の逃げ場になってね」ということ。

「逃げ場になる」って難しい

でも、私はそれを守れませんでした。娘に叱る場面になると、嫁さんと一緒に娘を叱りつけていたんです。

子連れ結婚家庭に限らず、「両親のどちらかが叱り役になって、どちらかが逃げ場になる」というのは子育ての基本だと言われることも多いと思います。さらに子連れ結婚の場合、程度の差はあれ、連れ子と新しい親の信頼関係は、血縁上の親との信頼関係よりも弱いです。なので、信頼関係の強い方の親が叱り、弱い方の親が逃げ場になるというのは理想の形だと思います。また、逃げ場になることで信頼関係がだんだんと強くなっていくということもあるでしょう。

私の嫁さんの提案は、まさにその理想的な形でした。でも、私はそれをできませんでした。

「逃げ場になる」って、簡単なように見えて難しいです。要するに、嫁さんが娘を叱りつけているのを何も言わないで見ていて、叱り終わったら娘に少し優しい言葉を掛けるとかをすればいいんでしょうけど、子育ての現場では意外と難しい。

娘が何か良くないことをして叱るべきところを発見した時、私の場合は「あ、良くないことをしている。叱らなければ。それが親の役目だ。」と考えて、すかさず叱りました。叱ると、「自分は親としての役割を果たしている」と感じやすいです。今思えば、私は自分がそう感じたくて娘を叱ることが多かったと思います。娘は、嫁さんと私に強く叱られて辛かっただろうと思います。

ウチの場合は幸い、その後の私と娘の仲は良好に収まりました。たぶん、結婚前にかなり仲良くなっていたので私と娘の信頼関係が比較的強かったことと、叱る時は2人で総攻撃したけれど長々と叱ったり後から蒸し返すようなことをしなかったことで、叱られる苦痛が多少軽減されていたのだと思います。あと、娘自身が強い子だったというのもあるかもしれません。

いずれにしろ、私が娘の逃げ場になってあげなかったことは家族運営として大きな失敗でした。娘にはだいぶ無用なストレスを与えていたと思います。ごめんね。


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