残されるばあちゃんは、寂しくなかったの?

妻と娘は、結婚前は岩手県釜石市の、ばあちゃんの家から歩いて2~3分のところに住んでいました。私は東京都在住。そして結婚する時、埼玉に新居を構え、妻と娘を呼び寄せました。つまり私は、妻と結婚することで、妻と娘をばあちゃんから引きはがしてきたわけです。

ばあちゃんは、決意していた


ここには、私の中に葛藤がありました。

「父親がいなくても、娘は割と幸せに生活している。ばあちゃんだって寂しいだろう。結婚して埼玉に呼び寄せることは実は悪いことなんじゃないか?」

と、悶々と考えていました。

結婚するとばあちゃんに伝えた後、ばあちゃんと私が二人きりになった時に、たまらず聞いてみました。

「寂しくは、ありませんか?」

すると、ばあちゃんはこう答えました。

「まあ、いずれはこういう時が来ると思ってたからね・・・。」

と、一言だけ。寂しそうでもあり、決意に満ちた風でもありました。ばあちゃんの人柄がよく出ていたなあと、よく思い出します。自分の気持ちは隠さず、それでいて「そんなこと気にしなくていいんだよ」というメッセージを、この一言で私に送ってくれました。

子連れ結婚生活がうまくいくかどうかは、祖父母の振る舞いも大きく影響すると思います。娘を、孫を取られたくないと騒ぐ人も多くいるでしょう。その意味では、妻の方のばあちゃんは120点でした。ウチが幸せに過ごせているのは、ばあちゃんのおかげによるところがとても大きいです。


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